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中心性網膜症

監修:戸張 幾生先生(東邦大学名誉教授)

働き盛りの男性によく見られる目の病気で、物を見ようとすると、真ん中が暗く見えにくくなります。
心身の過労が引き金になって起こると考えられています。
ほとんどは自然に治りますが、紛らわしい病気もあるので、自己判断は禁物です。

どんな病気か(30〜40歳代の男性に多い目のストレス病)
 「中心性網膜症」は、網膜の中心部に障害が起こる病気で、昔から日本人に多く見られるものです。圧倒的に男性に多く、年齢的には30〜40歳代の働き盛りの人、特に事務系の仕事や頭脳労働に携わっている人に多く見られます。
 良性の病気なので、たいていはほっておいても半年くらいで自然に治りますが、再発しや すいのがこの病気の特徴です。はっきりした原因はわかっていませんが、ストレスや疲労が 引き金となって起こると考えられています。中心性網膜症を再発している患者さんのほとん どに、非常に強いストレスが見られることが、心療内科の調査でも報告されています。
 ストレスは、うつ病や胃潰瘍など、さまざまな病気の誘因になりますが、目の病気にもかかわっているのです。中心性網膜症は、代表的な目のストレス病といえます。

症状(片目の目の視野の中心が暗く見えにくくなる)
 中心性網膜症は、片方の目だけに起きることがほとんどで、両目同時に発症することは極 めてまれです。症状としては、物を見ようとすると、その中心部が暗くかすんで見えにくく なる「中心暗点」が起こります。片方の目に中心暗点が起こると、もう片方の目が正常であ っても、本を読もうとしても暗くて活字がはっきり見えないといった状態になります。
 また、正常な方の目で見るときに比べ、物が小さく見えたり(小視症)、物がゆがんで見える(変視症)などの症状が現れることもあります。これらの症状も、視野の中心部だけに現れるのが特徴です。
 中心部が見えにくくなるため、視力も当然低下します。中心性網膜症の場合は、遠視にも なります。しかし、極端に視力が落ちることはなく、たとえ落ちても遠視用の眼鏡で矯正すれば、不自由しないだけの視力は保たれます。