コンタクトレンズ教室 コンタクトレンズに必要な検査と処方 監修:小玉裕司先生(小玉眼科医院)
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ソフトコンタクトレンズの処方の手順

各種の検査により目に合うと思われるトライアルレンズを選択し、装用させ、レンズのフィッティングと視力を検査し、実際に処方するレンズを選択していく。
ソフトコンタクトレンズの処方は、レンズの製法・素材・含水率などによっても異なるため、各社の処方マニュアルを参考にする。

ベースカーブの選択

Spin-casting法によるもの以外は、角膜曲率中間値より0.6〜1.0mmを加えたベースカーブのレンズを、トライアルレンズとして選択する。

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サイズの選択

サイズに種類があるときは、角膜横径に2.0mmを加えたものにする。パワーは種類があれば、眼鏡矯正値になるべく近いものを選ぶ。

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フィッティング判定

ソフトコンタクトレンズは、ハードコンタクトレンズのようにフルオレセインパターンに頼ることができないため、処方にはある程度の経験が必要になる。

ソフトコンタクトレンズは静止位置と動きからフィッティングチェックを行うが、装用直後は涙も多いため、10〜30分ほど慣れさせて、レンズの動きが落ち着いてから判定する。

レンズ静止位置の見方

正面視でレンズが中央にあり、角膜全体をおおっていることが大切で(写真28)、ルーズなフィッティングの場合や上眼瞼圧が強い場合、レンズが下方に落ちている場合がある(写真29)。このような場合はベースカーブやサイズを変えてレンズの静止位置が中央になるようにする。


(写真28)正しい正視位置

(写真29)悪い静止位置

レンズの動き

下眼瞼を引き下げて、瞬目によりレンズが1.0〜2.0mm(レンズの種類によって異なるが)の上下運動をしていることをチェックする。
また、上方視、下方視、側方視でレンズが大きくずれないかもチェックする。上方視でレンズがずれて下方に落ちたり、エッジのたわみや浮き上がりが認められた場合は、フィッティングがルーズで視力不良の原因となるので、ベースカーブをスティープにする。


また、上眼瞼を引き上げて、レンズの上方のエッジが結膜や強膜を圧迫していないかをチェックする。圧迫している場合は輪部からの血管侵入の原因ともなるので、ベースカーブをフラットにする。

(写真30)
  結膜を圧迫していない例

(写真31)
  結膜を圧迫している例


フィッティング判定の補助手段

フィッティングを判定する補助手段として、次のようなものがある。
(1)レチノスコープ
トライアルレンズの上から、瞬目をさせながら板付きレンズを使ってスキアスコープをしたときに、瞳孔領の反射光を見る。反射光に影が出来るようなときはフィッティングが不良なことが多く、患者も瞬目により視力表の見え方が不安定だと訴える。
(2)オフサルモメーター
トライアルレンズの上からオフサルモメーターで観察し、瞬目のたびに映像がゆがんだり、ぼけたりして不鮮明なときは、フィッティングは不良である。
(3)フォトケラトスコープ
瞬目直後はきれいな像でも、7秒位開瞼させておくと、フィッティングが悪い場合は像がゆがんだり、ぼやけたりする。

<プラチドリングによるソフトコンタクトレンズのフィッティング判定>

上:フィッティングが良好な場合
瞬目直後(左)のプラチドリングが開瞼7秒後(右)に置いてもあまり乱れていない
下:フィッティングが不良な場合
瞬目直後(左)のプラチドリングが開瞼7秒後(右)ではかなり乱れている
  (写真32)  

以上のようなことを参考にしながら、トライアルレンズをいろいろと試して、良好なフィッティングのレンズを選ぶことが大切である。


良好なフィッティング

トライアルレンズのフィッティング判定で下記条件が全てそろっているときにフィッティングは良好であるとし、パワーの決定に進む。いずれかが悪いときはトライアルレンズを変えて、納得のいくレンズが見つかるまで検査する。

正面視でレンズが中央にあり、角膜を覆っている。

瞬目によってレンズが1.0〜2.0mmの上下運動をしている。

上方視でレンズが下方に落ちない。

下方視でレンズのエッジが結膜や強膜を圧迫していない。

エッジのたわみや浮き上がりが無い。

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パワーの決定(追加矯正)

オートレフケラトメーターやレチノスコープで測定したデータを参考にパワーを決定する。
トライアルレンズのパワーはなるべく自覚的屈折度数に近いものを選択する。
トライアルレンズを装用した上から眼鏡枠をかけ、眼鏡レンズを用いて追加矯正を行う。コンタクトレンズの度数を決定する場合、過矯正にならないように赤緑指標試験(2色テスト)などを用いてチェックする。

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処方

トライアルレンズによるフィッティング判定、追加矯正から、処方するレンズのカーブ、直径、度数を決定したら、実際に処方するレンズを選択し、装着してさらにフィッティングを調べる。
どこか具合が悪いところがあれば、また違うトライアルレンズを使用して検査しなおし、適正なフッティングと矯正視力が得られるまで検査する。

良好なフィッティング

レンズの弾性によるポンプ作用で、開瞼時に涙液は吸引され閉瞼時圧出される。

開瞼時には、レンズの弾性によってレンズ下に涙液が流入する。

閉瞼時には眼瞼圧によって、レンズの下の涙液は流出する。


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